近年、FC（フランチャイズ）制度を導入する企業が増えたことで、全国には多くの「フランチャイズ加盟店」が存在するようになりました。

しかし、
「フランチャイズ加盟店って？どんな仕組みなの？」
「直営店と何が違うか知りたい」
「フランチャイズは簡単に成功できるの？」

など、フランチャイズを詳しく知らない方もいらっしゃるでしょう。

そこで本記事では、全国で40店舗以上のフランチャイズ店を展開している「フォンシャンチキン＆プレミアム」が、フランチャイズ加盟店と直営店の違いから加盟するメリット・デメリットについて解説していきます。

フランチャイズ加盟店と直営店の違いとは？　

結論からいうと、フランチャイズ加盟店と直営店では「運営元」が異なります。

運営元の違い

• フランチャイズ加盟店：加盟したオーナー
• 直営店：運営している本部企業

一般消費者からみると「同じブランドの店舗」ですが、フランチャイズ加盟店は個人がオーナーになる仕組みです。
この項目ではフランチャイズ加盟店・直営店、それぞれの仕組みや特徴について解説しています。

フランチャイズ加盟店の仕組み

フランチャイズとは、運営本部をもつ「フランチャイザー」と本部に加盟する「フランチャイジー」によって成り立つビジネスモデルです。

フランチャイジーは加盟金やロイヤリティと呼ばれる費用を支払うことで、フランチャイザーの店舗ブランドを使用して経営ができます。またフランチャイジーから経営ノウハウや技術研修を受けられ、効率良く経営体制を整えられる点が特徴。

フランチャイジーは運営本部と雇用契約を結ぶわけではないため、「毎月〇〇円の給料を得る」といった報酬形態ではありません。あくまでフランチャイズオーナーが自ら経営する仕組みとなり、経営者として売上を増やしていく必要があります。

直営店との違い

直営店は「レギュラーチェーン」とも呼ばれ、運営企業が直接的に運営している店舗を指します。

フランチャイズ加盟店では「経営者」として第三者が運営を行いますが、直営店では本部から派遣された正社員が運営する仕組みです。

そのため直営店の運営資金はすべて運営企業が支払うものとなり、加盟金やロイヤリティは一切存在しません。
また自社店舗として経営できるため、扱う商品・サービスの変更、経営の方向性を自由に決められる点が大きな違いです。

フランチャイズ加盟店でも自由に商品を扱える場合もありますが、基本的には本部の意向に沿い、決められた商品・経営方針をすすめる流れとなります。

フランチャイズ加盟店のメリット・デメリット　

つづいてフランチャイズ加盟店になるメリットとデメリットについて解説しています。

詳しく知りたい方はこちらの記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。

飲食店フランチャイズに加盟するメリットとデメリットを解説

メリット

フランチャイズ加盟店の最大のメリットは、すでに実績を出している運営本部から「経営・運営・育成」など、多岐にわたるノウハウを提供してもらえることです。

自分で開業する場合、すべてを一から学ぶ必要があるため、軌道に乗るまで時間がかかってしまいます。

しかしフランチャイズ加盟店は、すでに知名度のあるブランド力を活用でき、最短で成功につながる戦略を打ち出せるでしょう。

また未経験の業種であっても、十分に成果を見込める点が特徴になります。したがって業界への知識や経験値に左右されず、好きな業態で経営できる点が強みです。

デメリット

フランチャイズ加盟店は本部からノウハウを提供してもらえますが、ある程度はマニュアルやルールに沿って経営しなければいけません。

たとえば「自分で開発した商品・サービスを好きなように販売する」は禁止されている場合が多く、経営するにあたって自由度が低い点はデメリットです。

また加盟する代わりに、毎月「ロイヤリティ」として本部に費用を支払う必要があります。ロイヤリティは一定額の場合もあれば、売上に対する％など、さまざまなケースがあります。

このように経営方針や費用面がデメリットとなる場合もあるため、「自分がどのような観点を軸に経営したいのか」をはっきりさせたうえで、フランチャイズ加盟を考えていきましょう。

成功するフランチャイズ加盟店に求められるスキル3つ　

フランチャイズ加盟店は本部からノウハウを提供されるため、簡単に成功できると考えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし加盟店であっても、成功するためには以下のようなスキルが必要になります。

• 収益管理
• 人材管理
• オペレーション

①収益管理

収益管理とは、経営するうえで必要となる経費を把握し、無駄なコストを削減することによって利益を最大化するスキルを指します。

いくら本部の経営マニュアルがあるからといっても、無駄な経費を使い続けていては売上が伸びません。
たとえば仕入れの在庫残り、過剰な人件費など、日頃の積み重ねによって経費は膨大に膨れていきます。

とくにこのような経費は現場レベルで原因を確認しないと、なかなか改善できないケースが多いのも特徴です。
したがって月次や四半期の数値管理だけではなく、日頃から細かいコストを把握することによって管理していきましょう。

②人材管理

フランチャイズでは「ハウスクリーニング」のように1人オーナーとして経営できる業態もあれば、「コンビニエンスストア」のようにアルバイトを雇う業態など、さまざまなパターンがあります。

仮にアルバイトを雇う必要がある場合、採用活動から育成・マネジメントまで、すべて自分で行わなければいけません。
業種によっては大学生といった若い層から、50代・60代以上の高齢者層を雇うこともあるでしょう。

そのため人材が気持ちよく働ける環境や体制づくり、円滑に運営できるシフト管理など、人材を適切に管理するスキルが求められます。

③オペレーション

オペレーションとは、簡単にいうと「業務を円滑にすすめるための運営手順」を指します。
飲食店であれば、商品の作り方からお客さまへの接客まで、オペレーションとして作業項目を設定しておくことが重要です。

仮にオペレーションがなければ、「人によって商品の味が変わってしまう」といった問題が発生する可能性もあるでしょう。

フランチャイズ加盟店では、基本的に本部から「オペレーション・マニュアル」を提供されるため、一から作成することはありません。しかしオペレーションを細かく理解していない限り、さらなる売上改善や緊急時の対応ができないため、現場レベルで熟知するようにしましょう。

フランチャイズの加盟先を選ぶときの注意点

ここまでフランチャイズの加盟店側について解説してきましたが、やはり加盟先となる本部選びも重要なポイントの一つです。
近年は業界を問わずにさまざまなフランチャイズビジネスが広がっているため、以下の項目を参考に選んでいきましょう。

• 開業資金・運転資金を確認する
• ロイヤリティを確認する

開業資金・運転資金を確認する

フランチャイズ加盟店になるうえで、開業資金や運転資金はかならず確認しておきましょう。開業したは良いものの、「運転資金が足りなくなり、経営できない…」となってからでは間に合いません。

業種によっても異なりますが、家賃・光熱費・人件費など、まずは必要な経費をすべて把握することが重要です。

ロイヤリティのほかにも、宣伝広告費などが毎月発生することもあるため、事前に細かく調べておくようにしましょう。

ロイヤリティを確認する

フランチャイズ加盟店では「ノウハウを提供してもらう対価」として、毎月ロイヤリティを支払う必要があります。

一般的には毎月一定額、もしくは売上の％を支払うケースがほとんどです。
しかし開業するエリアや店舗サイズによっても金額が変動するため、モデル例などをそのまま鵜呑みにしないことが重要なポイントになります。

あくまで自分が開業する条件を想定したうえで確認するようにしましょう。

まとめ

フランチャイズは運営本部から提供されるノウハウを活かしつつ、自分がオーナーとなって経営を行うビジネスモデルです。
自分の裁量次第で成果が変化するため、まずは本記事をとおして仕組み・求められるスキルを理解していきましょう。

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